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木村篤信が日本デザイン学会にてオーガナイズドセッション登壇、「新たな社会構造に転換するための社会システムデザイン方法論」の発表を行います

株式会社地域創生Coデザイン研究所ポリフォニックパートナーの木村篤信が、第69回日本デザイン学会 春季研究発表大会にて、情報デザイン研究部会のオーガナイズドセッション「足元のWHYを問い直すデザイン-時間がうみだす構造を捉えて持続可能な社会をかたちづくる-」に登壇し、また、口頭発表セッションにて「新たな社会構造に転換するための社会システムデザイン方法論」の発表を行います。

日本デザイン学会は、1953年以来、デザインに関する学術的研究の進歩発展に寄与することを目的として活動を行っている学術団体です。デザインに関する多岐に渡る研究部会があり、プロダクトやファッションのデザインから情報や社会のデザインまで、幅広い実践や方法論の研究議論が行われています。
第69回となる今回の大会テーマは、「変化”せられる”デザイン」です。
「デザインは、常に時代の変化とともに歩み、文化・文明を創造してまいりました。20世紀まで、デザイナはその旗手として捉えられることがほとんどであったように思います。ところが現在、人々は、AI・IoT・big data等の技術革新による第4次産業革命時代のまっただ中、COVID-19や相次ぐ災害もあって、想像だにしない暮らしの変化や、行動の変化に向き合い続けています。デザイナもまた然りです。環境とのつながりを増す一方のデザインは、変化”させる”ものでなく、変化”せられる”ものとなりました。
デザイン学会では、このような重要な局面において、デザインのあり方や研究のアプローチはどのように変化しているのか、デザインの普遍性とは何か、注目すべき取り組み等々、新たなフェーズについて考え、みなさまとともに議論を深めたいと思います。」(日本デザイン学会HPより

一方、地域創生Coデザイン研究所も、現代社会の社会システムの限界が多様な社会課題を生み出し、また、地域の持続可能性が失われつつあるという課題意識にもとづき、それを乗り越える手法として共創・Coデザイン・リビングラボのアプローチに取り組んでいます。これは、今回の大会テーマと重ねあわせると、一方的なソリューション開発やサービス提供を行ってきた、変化”させる”あり方から転じて、変化”せられる”あり方を、地域の課題解決という実践を通じて見出そうとしている、ともいえるでしょう。

そこで、社会課題を本質的に捉えて乗り越える実践や方法論について深めるため、本大会では、地域創生Coデザイン研究所にて検討してきた社会システムデザイン方法論について発表を行います。
「新たな社会構造に転換するための社会システムデザイン方法論」(2022年6月26日 口頭発表セッション)(掲載論文はこちら)

また、本論文で主題となる構造を捉えたデザインのあり方について、地域、行政、企業の立場から対話的に深めるために、デザイン学会メンバーとともに対話セッションを企画し、登壇します。

「足元のWHYを問い直すデザイン-時間がうみだす構造を捉えて持続可能な社会をかたちづくる-」(2022/6/25 情報デザイン研究部会のオーガナイズドセッション)
https://confit.atlas.jp/guide/event/
jssd69/static/organizedsession

リビングラボとは、サービスの利用者である生活者と、サービスの提供者である企業・行政などが共にサービスを創る(共創する)方法論です。(引用:木村,(2021)「高齢者を支える技術と社会的課題」第5章 リビングラボの可能性と日本における構造的課題、(調査資料2020-6)国立国会図書館調査及び立法考査局

■第69回日本デザイン学会 
春季研究発表大会「変化せられるデザイン」

  • 日程:
    2022年6月24日(金)〜26日(日)
  • 形式:
    オンライン
  • 費用:
    無料
  • 主催:
    日本デザイン学会
  • 参加登録:
    以下の申し込みフォームよりお申込みください(6月22日(水)まで)
    https://jssd.confit.atlas.jp/login

■木村篤信が登壇するプログラム

2022年6月25日(土) 情報デザイン研究部会のオーガナイズドセッション「足元のWHYを問い直すデザイン -時間がうみだす構造を捉えて持続可能な社会をかたちづくる-」
2022年6月26日(日) 口頭発表セッション「新たな社会構造に転換するための社会システムデザイン方法論」

■木村篤信について

大阪大学、奈良先端科学技術大学院大学を修了後、NTT研究所に入社。企業内に閉じられたデザイン研究・実践の限界を感じ、社会に開かれたソーシャルデザインの研究・実践プロジェクトを立ち上げる。福岡県大牟田市、奈良県奈良市との共同実験プロジェクトをNTT西日本と協働する中で理念を共有し、2021年、NTT西日本グループの子会社である地域創生Coデザイン研究所の設立に関与し、参画。現職。博士(工学)。デザインイノベーションコンソーシアム フェロー。東京理科大学 客員准教授。
主としてHCI、CSCW、UXデザイン、リビングラボ、ソーシャルデザインの研究開発に従事。デザイン研究のチームを牽引し、企業内のUXデザインプロジェクト、地域の社会課題に関するリビングラボプロジェクトを多数実践し、コンサルティングや教育活動も行っている。現在は、「人々が主体的に共創できる社会」という地域創生Coデザイン研究所のビジョンに向けて、社会課題解決に向けたデザイン方法論やデザイン人材教育方法論などの研究・実践を主題にし、大牟田市などの地域パートナーとともに、まちづくり、地域経営、サービスデザイン、社会システムデザインなどの文脈で新しいソーシャルデザインのあり方を探求中。著書に「2030年の情報通信技術生活者の未来像」(NTT出版|2015年)など。

詳しい研究活動紹介はこちら
https://sites.google.com/view/co-creation-on-ubuntu/