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木村篤信が世界最大のリビングラボネットワーク主催の国際会議に採択され、社会システムデザイン方法論について発表を行います

Open Living Lab Days2022 “The city as a Lab, but now for real!”

株式会社地域創生Coデザイン研究所ポリフォニックパートナーの木村篤信が、世界最大のリビングラボネットワークであるEuropean Network of Living Labs(ENoLL)が主催する国際会議Open Living Lab Days2022に採択され、社会システムデザイン方法論についてのFull research paper「Social System Design Methodology for Transitioning to a New Social Structure」の発表を行います。

ENoLLは、設立された2006年より、共創の仕組みであるリビングラボの実践や研究を推進している世界最大のリビングラボ※1ネットワークです。ヨーロッパを中心にこれまで480以上のリビングラボがENoLLに登録されてきており[1]、リビングラボによって産官学民のマルチステークホルダーによる社会課題解決や技術開発が促進されています。(日本でも同様の取り組みとして、全国リビングラボネットワーク会議[2][3]などの取り組みがあります。)

[1] https://enoll.org/network/living-labs/
[2] https://www.iog.u-tokyo.ac.jp/news/
3589/

[3] https://codips.jp/our-stories/02/

Open Living Lab Days2022[4]は、ENoLLが主催する年1回開催の国際会議であり、Society、Governance、Green & sustainable、Transformation、Beyond the cityというテーマでの研究発表に加えて、実践を重視するENoLLのスタンスを反映し、実践知を共有する豊富なワークショップや具体的な実践者間の協働を生み出す機会が提供されます。

[4] https://openlivinglabdays.com/

一方、株式会社地域創生Coデザイン研究所も、現代社会の社会システムの限界が多様な社会課題を生み出し、また、地域の持続可能性が失われつつあるという課題意識にもとづき、それを乗り越える手法として共創・Coデザイン・リビングラボのアプローチに取り組んでいます。当研究所の木村は、NTT研究所時代よりリビングラボ研究に取り組み、これまでにもOpen Living Lab Daysにて研究発表を行ってきました。

そして、今回、大牟田市などのモデル地域で取り組んだ知見をもとに導出した社会システムデザイン方法論についてのFull research paper「Social System Design Methodology for Transitioning to a New Social Structure」の投稿が採択され、2022/9/21-22 Researchセッションにて発表予定です。

「Social System Design Methodology for Transitioning to a New Social Structure」(2022/9/21-22 Researchセッションにて発表予定)[5]

[5] https://openlivinglabdays.com/
program-2022/

1:リビングラボとは、サービスの利用者である生活者と、サービスの提供者である企業・行政などが共にサービスを創る(共創する)方法論です。(引用:木村,(2021)「高齢者を支える技術と社会的課題」第5章 リビングラボの可能性と日本における構造的課題、(調査資料2020-6)国立国会図書館調査及び立法考査局.

■Open Living Lab Days2022 
“The city as a Lab, but now for real!”

  • 日程:2022年9月21日(水)~23日(金)
  • 場所:イタリア トリノ市
  • 主催:European Network of Living Labs

■木村篤信について

[写真]木村篤信大阪大学、奈良先端科学技術大学院大学を修了後、NTT研究所に入社。企業内に閉じられたデザイン研究・実践の限界を感じ、社会に開かれたソーシャルデザインの研究・実践プロジェクトを立ち上げる。福岡県大牟田市、奈良県奈良市との共同実験プロジェクトをNTT西日本と協働する中で理念を共有し、2021年、NTT西日本グループの子会社である地域創生Coデザイン研究所の設立に関与し、参画。現職。博士(工学)。デザインイノベーションコンソーシアム フェロー。東京理科大学 客員准教授。
主としてHCI、CSCW、UXデザイン、リビングラボ、ソーシャルデザインの研究開発に従事。デザイン研究のチームを牽引し、企業内のUXデザインプロジェクト、地域の社会課題に関するリビングラボプロジェクトを多数実践し、コンサルティングや教育活動も行っている。現在は、「人々が主体的に共創できる社会」という地域創生Coデザイン研究所のビジョンに向けて、社会課題解決に向けたデザイン方法論やデザイン人材教育方法論などの研究・実践を主題にし、大牟田市などの地域パートナーとともに、まちづくり、地域経営、サービスデザイン、社会システムデザインなどの文脈で新しいソーシャルデザインのあり方を探求中。著書に「2030年の情報通信技術生活者の未来像」(NTT出版|2015年)など。

詳しい研究活動紹介はこちら
https://sites.google.com/view/co-creation-on-ubuntu/