Column 『令和5年度データ活用研修会』を開催(島根県)

住民参加型コミュニティ・地域DX/地域通貨に関するレポートです。

『令和5年度データ活用研修会』を開催(島根県)

地域創生Coデザイン研究所は、2024年2月16日、島根県、㈱テクノプロジェクト、NTT西日本島根支店とともに、地域のデジタル化の最前線に触れる、官民のつながりづくりを狙いとした、「令和5年度データ活用研修会」を開催しました。

■開催の目的

地域社会の発展に向け、データやデジタル技術を活用した“地域まちづくり”を官民連携で促進することが目的です。
官民連携によるデータやデジタル技術を活用した“地域まちづくり”の未来の姿を先進事例に学ぶとともに、参加者同士のディスカッションを通じ、島根における新たな“地域まちづくり”のアイデアや方向性を考える、またデータの活用も含め、どのような官民連携が可能なのか、島根県が持つ課題に対し、どのようなデジタル実装・データ活用が必要なのかを考える場となりました。

■第1部 講演・事例発表

研修会当日は、現地参加者67名、リモート参加30名と大勢の方にご参加頂きました。
先ずは地域のデジタル化の最前線に触れる、先進事例に学ぶということで、下記3つのテーマで講演を実施しました。



 ・「島根県におけるオープンデータ活用の現状分析と検討状況」
   島根県地域振興部地域政策課 デジタル戦略室 望月 恵 氏
 ・「福島県会津若松市 官民連携によるスマートシティ会津若松の取組み」
   一般社団法人AiCTコンソーシアム PMO 村井 遊 氏
 ・「島根における持続的な官民連携による取組みへの考察」
   株式会社テクノプロジェクト 三島 優志 氏

本パートでは、“官民データ活用”“地域情報化”を組み合わせることで、「オープンデータの課題解消と地域情報化の更なる検討推進」「地域情報化に向けて率先して動かれている民間企業の皆さまとともに官民連携を推進」することを狙いとした内容でした。

■第2部 グループディスカッション

本パートは地域創生Coデザイン研究所、NTT西日本島根支店で対応しました。
狙いとしては、分野別に注力したディスカッションをするのではなく、今日という日に同じ想いを持つ参加者同士がつながり、何かが始まるきっかけとなってくれるような、そんな思いでディスカッションを進めていきました。

■参加者からのコメント

第1部(講演・事例発表)のコメントは以下の通りです。
・何をめざすのか、がとてもわかりやすかった
・デジタルに関して、島根県の官民の取り組み事例を聞くことができた点
・島根県のデータ活用についての課題が示されていて解決すべきことが理解できた為
・地元と島根県に関わりのある事業者と色々情報交換できた
・島根が一つの方向に向いているような感覚を受け取った
・同じ思いを持つ人同士がつながる事で、できることをどんどん増やしていくことが
でき、またそのつながりから思いもよらない新しい取り組みが生まれたりすることが非常に面白かった

第2部(グループディスカッション)のコメントは以下の通りです。
・メンバの方と距離が近くなり活発な意見交換ができた
・わかりやすい進め方と議論の方向性自体
・島根県がかかえる課題、良さを改めて学ぶことができた
・さまざまな立場の方とディスカッションし、さまざまな考えを聞くことができた点
・仲間づくりの一歩を踏み出せた
・県民の方と県外の方それぞれのさまざまな意見を伺えてよかった
・さまざまな業態の方と議論ができて、連携の重要性が理解できた
・他社及び立場の違う方のさまざまな意見が参考になった
・さまざまな視点で島根を見ることが出来た
・有意義な話し合いができると同時に本校の取り組みに賛同してくださる方が大勢いて心強かったため

今後は、このような議論が島根県内で盛んになり、島根県が抱える地域課題の解決にデジタルの力が活用されることで、より力強く島根創生が推進されることを皆でめざしていきます。

この記事を書いた担当者

吉本 靖史

ヨシモト ヤスフミ

GX/まちづくりチーム
主任研究員 チーフCoクリエイター

今回の取組みを受けて、今後は実装するアプリケーションが持つそれぞれのデータを組み合わせて、更なる価値を提供する地域の「データ連携基盤」の検討・実装が必要となりますが、島根県のキーマンからは、先ずは“ひとづくり” “環境づくり”が最優先である!と伺いました。

多くの住民が活用し、恩恵を実感できるアプリケーションの充実が先ずは必要で、またアプリケーションの充実のためにはコンテンツ(地域課題解決に資する取り組み)の充実が不可欠であり、そのコンテンツが生み出されるための環境づくりが必要であるとおっしゃています。

製品ありきのプロダクトアウトによるアプローチや、他県導入事例の横滑りでの導入計画で失敗してきた事例をたくさん見られての意向・方針だと理解しており強く共感しました。

この領域は弊所としての価値を提供できる範囲なので、しっかり伴走し期待に応えていきたいと思います。