Column 【福井県・坂井市】三国湊共創プロジェクト研究
研修の先へ──構想を「事業」に変える共創が、いま動き出している

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【福井県・坂井市】三国湊共創プロジェクト研究
研修の先へ──構想を「事業」に変える共創が、いま動き出している

北陸 福井県

■観光を軸に、人材と事業を育てる産官学の取り組み

 NTT西日本グループは、福井県坂井市、事業構想大学院大学と連携し、観光を軸とした地域活性化をめざす「三国湊共創プロジェクト研究」を実施しました。本プロジェクトは、北前船の寄港地として栄えた歴史や文化、暮らしと観光が近接する三国湊の地域特性を生かしながら、地域課題に向き合い、事業として解決を図る担い手人材の育成と新たな事業創出を目的としています。
 
【三国湊のまちなみ・港町の風景】
三国湊のまちなみ・港町の風景
三国湊のまちなみ・港町の風景

■企業版ふるさと納税を活用したプロジェクトスキーム

 本プロジェクトは、NTT西日本が企業版ふるさと納税を通じて坂井市の地方創生の取り組みを後押しし、坂井市がその支援を活用して、事業構想大学院大学に委託する形で実施。これにより、自治体・大学・企業がそれぞれの役割を担いながら、持続性を意識した形でプロジェクトが進められました。坂井市にとって本プロジェクトは、三国湊エリアの観光まちづくりを次の段階へ進めるための重点的な取り組みとして位置づけられており、人材育成と事業創出を一体で進めることを意図して企画・推進されてきました。
 具体的には、坂井市に加え、三国湊エリアにおいて観光まちづくりの実践を重ねてきた株式会社Actibaseふくい、および地域創生Coデザイン研究所(Coデザ)(いずれもNTT西日本グループ)が、町家ホテルや観光事業を通じて培ってきた地域との関係性を生かし、研究員が地域に入り込みやすい環境づくりや、構想の社会実装に向けた接点づくりを支えてきました。
 また、プロジェクトには公募にて選抜されたNTT西日本福井支店の若手社員が研究員として参加し、他の研究員と同じ立場でフィールドに入り、構想づくりに取り組みました。企業人材が地域の現場に入り込むことで、多様な視点が交わる機会ともなっています。
 
【研究員によるフィールドワークの様子】
研究員によるフィールドワークの様子
研究員によるフィールドワークの様子

■8か月間の研修を経て、12の事業構想が誕生

 2025年8月から2026年3月までの約8か月間、事業構想大学院大学が設計・運営する体系化されたプログラムのもと、全国から選抜された12名の研究員が、事業構想の基礎学習やフィールドワーク、地域関係者との対話を重ねてきました。
 
2026年3月26日に開催された最終発表会では

  • 食や観光を切り口とした新たな体験創出
  • 空き家や公共空間の利活用
  • 交通インフラや地域資源を生かした観光構想

など、三国湊ならではの地域資源を起点とする12の構想が発表され、自治体関係者、地域企業、住民、報道関係者などが参加しました。
 
【最終発表会の様子】
最終発表会の様子

■最終発表会はゴールではなく、実装のスタート地点

 本プロジェクトの大きな特徴は、研修で終わらせることを目的とせず、事業化・実装を前提としている点にあります。最終発表会は研修の「集大成」であると同時に、各研究員が構想を具体的な事業へと移行していくための出発点として位置づけられています。
 実際、最終発表会では、研究員の中にはすでに構想を実証段階に移している事例も現れています。たとえば、地元食材を活用した「三國湊マーラータン」は、えちぜん鉄道三国駅での実証販売を開始。また、地域の空き家を活用した飲食・体験拠点構想など、具体的な事業化準備に入った案件も生まれています。
 
 各構想の実装にあたっては、地域企業による資金面での関与や連携も重要となることから、最終発表会には、Actibaseふくいの株主である地元企業の幹部も参加。構想内容に対する意見交換や、今後の連携可能性について活発な対話が行われました。
 
【プロジェクト修了証を受領した研修生たち】
プロジェクト修了証を受領した研修生たち

■“共創”を体感する懇親会──湊ノ環プロジェクトの実践

 最終発表会後に行われた懇親会では、地域創生Coデザイン研究所(Coデザ)が、2025年度に観光庁事業としての支援を受けてスタートした「湊ノ環(みなとのわ)プロジェクト」のスキームを活用。研究員の一人である料理家・倉橋藍さんの料理が参加者に提供されました。
 “構想を語る場”だけでなく、構想の背景にある思想や価値観を「食」という体験を通じて共有する場となり、研究員、自治体、企業、地域関係者が垣根を越えて交流を深める時間となりました。
 
【懇親会で提供された料理(一部)】
懇親会で提供された料理(一部)

■NTT西日本グループの役割──つなぐ、広げる、共創の輪

 NTT西日本グループはこれまでも、株式会社Actibaseふくいの設立をはじめ、三国湊エリアにおける観光まちづくりに継続的に関わってきました。今回のプロジェクトは、そうした取り組みをさらに広げ、人材育成と事業創出の面から地域の挑戦を後押しする位置づけです。
 今後の実装フェーズでは、自治体や地域企業、研究員といった多様な主体がそれぞれの強みを発揮できるよう、NTT西日本グループは、これまで培ってきた関係性や知見を生かしながら、共創の輪をつなぎ、広げていく役割を担っていきます。
 地域に関わる人や資源が生かされ、構想が持続的な事業として根づいていくことをめざします。
 

 

三国湊共創プロジェクト研究」の活動内容については、マイナビニュースにも掲載いただきました。 プロジェクトの経緯や取組みの様子が紹介されていますので、ぜひご覧ください。
<最終発表会(2026/3/26実施)の模様>
 三国湊で進む“共創プロジェクト” – NTT西日本らが描く地域発の事業創出とは|マイナビニュース

<フィールドワーク(2025/10/9実施)の模様>
 三国湊で始まる“共創まちづくり” – NTT西日本グループが支援する地域観光人材育成プロジェクト|マイナビニュース


※記載している情報は発表日時点のものです。現時点では発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともにご注意をお願いいたします。

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