第2回地域創生推進フォーラムを開催(4)
西日本電信電話株式会社(代表取締役社長:森林正彰氏)、株式会社パソナグループ(代表取締役グループ代表:南部靖之氏)、事業構想大学院大学(学長:田中里沙氏)、日本電信電話株式会社(代表取締役社長:島田明氏)、株式会社地域創生Coデザイン研究所(代表取締役所長:木上秀則)は、“地域”が主体となり実践する公民共創の地域づくりをテーマに「第2回地域創生推進フォーラム」を2023年5月23日(火)に開催しました。
第2回となる本フォーラムは、地域主体の共創の実践活動の紹介と解説を中心に、地域創生を実践する首長によるパネルディスカッション、日本の地域創生施策をけん引する省庁からの基調講演も交えながら、地域での活動について具体的な事例をまじえて、熱い議論が展開されました。
■パネルディスカッション
<デジタル活用による住民参加型の持続可能なまちづくり>
- 西条市長 玉井 敏久氏
- 天理市長 並河 健氏
- 学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学 学長 田中 里沙氏
- 株式会社地域創生Coデザイン研究所 代表取締役所長 木上 秀則
NTT西日本グループと連携しプロジェクトを進めている西条市長 玉井 敏久氏、天理市長 並河 健氏を迎え、事業構想大学院大学 学長 田中里沙氏、株式会社地域創生Coデザイン研究所 代表取締役所長 木上秀則をまじえた『デジタル活用による住民参加型の持続可能なまちづくり』と題し、パネルディスカッションを行いました。
「なぜ住民参加が必要か?」、「実現のために抑えるべきポイントは?」を論点の軸に、具体的な事例を踏まえたディスカッションを通して、“地域”が主体となり実践する公民共創の地域づくりのヒントを聞くことができました。
玉井市長は、持続可能なまちづくりの実現に向けて、市民活動、地域貢献活動などに対して西条市オリジナルの地域ポイント「LOVE SAIJOポイント」を付与し、「地域に根ざした消費活動」につなげることで、住民活動の促進(行動変容)と地域経済の活性化をめざす仕組みを紹介。アプリは市民の約4割の利用につながり、地元愛を育むポイントとして定着しているとし、まちづくりの主役に市民を根づかせたいと思いを述べられました。
並河市長は“支え合い”を天理市のすべての地域に広げていくために2022年度より開始した地域通貨「イチカ」の仕組みを紹介。消費された「イチカ」の一部をこども食堂などの支援にあてることで、共感、応援、支え合いの活動に還元されていく循環を生み出し、地元消費に新たな価値を創出しています。「大事なのは市民の実感」と述べ、実践からの気づきを共有されました。
最後に、両市の地域ポイント事業の支援を行う地域創生Coデザイン研究所 木上は、「さまざまな地域課題を解決するための切り口として、デジタル地域通貨は有用であるが、実装には安心安全を前提に、導入コストと持続性が課題と指摘。また、観光・域内交通、健康増進など社会課題解決サービス群と地域創生クラウドなどのICTサービス群をかけ合わせることで、より多層的な実装が効率的に行える。」と述べ、「サービスをプラットフォーム化し水平展開するほど、導入・運用コストが低減されることから、多くの自治体に賛同いただくことで、加速度的に地域創生を進めていきたい。」とパネルディスカッションを結びました。