第3回 オープンカレッジ「スマートシティ・地域共創によるまちづくり〜住民主体が紡ぎだす魅力ある地域社会の実現〜」について
株式会社地域創生Coデザイン研究所(代表取締役所長:木上秀則)は、2022年8月27日(土)に地域創生Coデザインカレッジ 第3回オープンカレッジを開催しました。
会場となった QUINTBRIDGE※1での現地参加やオンライン視聴で250名以上にご参加いただきました。
「スマートシティ・地域共創によるまちづくり〜住民主体が紡ぎだす魅力ある地域社会の実現〜」と題し、一般社団法人スマートシティ・インスティテュート 専務理事 南雲 岳彦氏、熊本大学大学院 先端科学研究部 准教授 田中 尚人氏をオンラインでつなぎ、スマートシティや地域共創における課題や今後のあり方について、赤裸々に意見を交わしました。
1 QUINTBRIDGE(QUINTBRIDGE HP): NTT西日本が運用するオープンイノベーション施設。
■オープニング
- 株式会社地域創生Coデザイン研究所
代表取締役所長 木上 秀則
<地域創生への取り組み>
NTT西日本グループでは、2019年から地域創生を重要なミッションと位置づけて取り組んできました。これまで、西日本エリア30府県の各支店長が地域の皆さまと取り組むべき課題を定め、その課題解決に向け、地域のパートナーの皆さまとともに進めてきました。継続的に地域課題と向き合うため、2021年、地域創生Coデザイン研究所を設立。NTT西日本グループの地域創生に関するノウハウや推進役を担っています。また、Smart 10x *2や地域共創拠点の QUINTBRIDGEを開設し、取り組みを加速させています。
そのような中、NTT西日本グループが取り組む地域創生プロジェクトの実践知を共有し、多くの方に地域創生に関わっていただく場として、地域創生Coデザインカレッジを今秋に開講しますと発表。①実践力研鑚(共学)、②実践・活性化(共創)、③つながり(共鳴)を実現し、当カレッジを一過性で終わらせず、連鎖させながら地域創生をスピードアップさせていきたいと語りました。
また、当カレッジを体験していただくため、全3回にわたりオープンカレッジ実施。第1回は観光・スマートツーリズムを、第2回は一次産業・地域循環型社会をテーマに開催しましたと内容を振り返りました。
2 Smart 10x(NTT西日本HP):地域のデジタル化やスマート化に資するNTT西日本グループ各社のサービスラインアップの総称。
■講演
地域創生の有識者に聞く!
市民の幸福感を高めるスマートシティの思想
- 一般社団法人スマートシティ・インスティテュート
専務理事 南雲 岳彦氏
「スマートシティはあくまでも手段であり、目的である市民生活の幸福感=Well-Beingを高めていくために、主観的な指標である幸福感をLWC指標※3により可視化し、改善サイクルを回すことが重要である」とご講演されました。
3 Liveable Well-Being City指標(一般社団法人スマートシティ・インスティテュートHP):政府が推進する「デジタル田園都市国家構想」において、地域におけるWell-Beingを計測する指標として活用が期待されている。
■トークセッション
「汗かき奮闘記」
〜ここでしか聞けない現場のリアル〜
- 熊本大学大学院 先端科学研究部 准教授
/工学部 土木建築学科 地域風土計画研究室 主宰 田中 尚人氏 - 熊本大学大学院 自然科学研究科
(田中尚人研究室)R3年度修了生 池田 昌弘氏 - 一般社団法人スマートシティ・インスティテュート 専務理事 南雲 岳彦氏
- 事業構想大学院大学 事業構想研究所教授
河村 昌美氏 - 地域創生Coデザイン研究所 主幹研究員
渋谷 克也 - 地域創生Coデザイン研究所 取締役
Coデザイン事業部長兼戦略企画部長
中村 彰呉
<熊本における取り組み紹介
スマート光タウン熊本~現在のスマートタウン、まちづくりの取り組み>
中村
最初に渋谷さんから、NTT西日本グループとして熊本でのスマートシティ、まちづくりについて、実際にどのような取り組みなのか、そこで工夫していることや、田中先生と一緒にどのような研究を行っているかなどをご紹介ください。
渋谷
私からは熊本での取り組みについて、住民主体の視点で、地域のコミュニティをどの様に捉えて、どの様に展開していくかを中心にお話します。
熊本の取り組みを以下4つのポイントでお話します。①スマート光タウン熊本の取り組み、②データの活用価値と仲間づくり、③地域共創モデルの具現化~デジタル技術を活用した中心市街地の活性化~、④地域共創型まちづくりのポイント。
はじめに、「①スマート光タウン熊本の取り組み」についてです。
取り組みがスタートした2012年は熊本市が政令指定都市になり、また九州新幹線が開通した年でもあります。
熊本がこれからどの様に新しいまちづくりを進めていくのかを思案されていた時に、ICTの利活用による地域活性化等に関する連携協定(スマート光タウン熊本)を熊本県さま、熊本市さまとNTT西日本で締結させて頂きました。3期9年の連携協定において、スマートシティ分野における約28のプロジェクトに網羅的に取り組み、その中からNTT西日本グループのサービス・ソリューションとして展開できているものも生まれました。
そして、昨年からは次のステージに移行しています。
連携協定は2020年度末に終了しましたが、熊本市さまの「スマートシティくまもと推進官民連携協議会」や熊本県さまの「くまもとDX推進コンソーシアム」において、より多くの産学官連携を深めるため、また社会実装の枠組みを構築するために模索しています。
私たちがどういったところをポイントに取り組んでいるか、本日は2つ、「データ活用価値の理解醸成」と「地域共創の仕組み」についてお話しします。
1点めの「データ活用価値の理解醸成」では、小さな成功体験を積み上げて、どの様に次に展開していくかということに取り組んでいます。
2点めの「地域共創の仕組み」では、市民参画・住民参画をスマートシティのポイントとして捉え、特にシビックプライド※3をどう醸成していくかをポイントに取り組んでいます。
続いて、「②データの活用価値と仲間づくり」についてです。
個社(企業や団体など)に偏在しているデータをオープン化・連携させることにより、例えば地域の交通や中心市街地の活性化により市民にとってより暮らしやすくなるサービスの検討に取り組んでいます。
具体的な事例をご紹介します。熊本では地域交通を担っているバス会社が5社あります。その経営統合に伴ってデータ分析をおこないました。交通サービスが実際に人の動きと合っているか、あるいは合っていないのか、消費行動はどうなっているのか、移動の目的に至るまでデータをかけ合わせて分析することにより、データに基づいた新たなサービスの検討に取り組んでいます。新しいサービスの例としては、まちなかの回遊を促進させるループバスの導入、ループバス利用者への地域ポイント付与を実施しました。
次の展開として、行動変容がどう消費に影響しているのか、まち全体の滞留人口を含め網羅的に分析をおこなうことにより、熊本都市圏の中心市街地の消費喚起や、公共交通の利用促進やマイカー利用の削減など、ウォーカブル※4に楽しめる都市をめざしている状況です。
そうは言いつつも、まちに魅力がなければ人は集まりません。まちの皆さん、特に商店街の皆さんとどの様に新たな賑わいを生む新しいまちをつくっていくか、そうした研究も進めています。
「③地域共創モデルの具現化~デジタル技術を活用した中心市街地の活性化~」についてです。
中心市街地の活性化事業ではデジタル技術(xR)を活用した調査・研究を実施しています。新たな賑わいづくりでは、市民の皆さん、特に地元の学生の皆さん(小学生から大学生まで)に参画いただいていますが、ただの一過性のイベントに参加しているわけではありません。次世代への教育をテーマに、地元の個性・伝統や文化、色々な良い部分を継承していく教育プログラムが埋め込まれています。学生の皆さんがデジタルコンテンツの作成や、バーチャルリアリティの世界で新しい情報発信にチャレンジしています。
こうした取り組みは、継続的に地域を盛り上げていく、地域づくりをおこなうサイクルにしていきたいと思っています。
最後に、「④地域共創型まちづくりのポイント」は、4つの「つなぐ」である、「住民とサービス」をつなぐ、「異なる業界」をつなぐ、「異なる価値」をつなぐ、「まちとデータ」をつなぐことだと思っています。
<現場✕DATA
―デジタルツインな、丁寧なまちづくり>
田中
熊本大学工学部土木建築学科に所属し、地域の皆さまとまち歩きなどをしながら、記憶の継承をテーマに、これまでの暮らしが、どのようにして作られてきたのかを、いろいろな方々とともに言葉として紡ぐような研究をしています。土木は災害時に注目を浴びますが、本来は人びとの暮らしや日常を豊かにする工学であり、インフラは人びとの笑顔のためにあるのだと考えています。
最近、まちづくりに携わっている中で、困っている問題があります。いつから日本は、こんなに「白か黒かをつけたがる」風潮になってしまったのでしょうか。
SDGsの17の目標が注目されていますが、SDGsの目標を達成した後が大切だと思いますし、またそこに至る道では何よりも統合的に取り組むことが大切だと思っています。
ゼミの中で「サスティナブル(持続可能な)」とは何なのかを議論したことがあり、「変わり続けること」なのではないかという結論に至りました。
それには無関心を減らしていくこと、自分事にしていくことが大切だと思っています。その時に大切にしている言葉が「不易流行」とういう言葉です。これは「変わらない」と「変わっていく」が両方とも大切であるという意味です。
つまり白黒つけることも大切ですが、思慮深い「グレー」でも良いのではないかという考えを持って、まちづくりを行っています。
私たちのまちづくりの目的は、色々な人たちの、世代や国を超えた「笑顔」だと思っています。地域創生が主な現場になっていますが、その現場の人びとの笑顔をどうやったら作れるのかを研究しています。
この後は、池田さんから地域創生Coデザイン研究所と一緒に進めた研究の発表をしていただきます。
池田
昨年、地域創生Coデザイン研究所と一緒に行いました「まちなか回遊における休憩の風景に関する研究」について報告します。
この研究では、量的なデータでは追えない質的な部分をどうデータにしていくか、また、質的なデータをどの様に解釈していくかを回遊性と休憩行動から考えました。
私は、外部空間のアクティビティについて研究したいと考えており。今回は2点に着目して研究を進めました。1つは、人が滞留することによって「静かな賑わい」を生み出す可能性があること。次に、「休憩」には回遊性を高める可能性があるという点です。
研究の中では、休憩行動が回遊行動に与える影響を捉えるため、休憩という行動を3つに分類しました。「(1)回遊前の休憩」、「(2)回遊後の休憩」、「(3)回遊中の休憩」の3つです。
地域創生Coデザイン研究所から提供いただいたデータを用いて、まちの回遊行動と休憩行動とがどう関わっているのかを考えていきました。
研究手法としては、質的分析を行うにあたり、全ての通りにおいて人がどの様に移動しているかを分析しました。どこに賑わいがあり、どの通りを利用しているかを可視化しました。それにより、まちの来訪者がどこをどの様に利用しているのかを把握できるようになりました。
このデータに加えて、まちなかにある休憩場所の空間分析により、まちの中において休憩ポテンシャルがある場所を明らかにすることができました。
休憩ポテンシャルがあったと判断された場所において、休憩内容とその後の行動をヒアリングと追跡調査によって把握しました。先程挙げた3つの休憩行動の分類によって回遊行動がどう変化しているかを読み解きました。
最終的に、回遊を促進するための休憩ができる設備(ベンチなど)についても、どの様なものが必要になるかを考察しました。
この研究を通して分かったことは、3つあります。1つめは、回遊行動における「休憩」の定義。2つめは、回遊データ(量)による環境の把握、質的な換算。3つめは、休憩行動の分類、3種類の休憩のしつらえです。
外部空間に人がいることで、出会いを創出することが「まちの魅力」につながっていて、かつ、回遊行動には質の高い「休憩」行動が必要で、最終的には休憩を踏まえた付帯的行動を多く消費できることが「いいまち」につながると結論づけました。
田中
質と量を数値化しないと共有できないと思いますが、取り組んでいるのはアクションリサーチなので、実際に「まちにとって、こういう価値観は大事ですよね」ということも説明しながら研究を進めています。
今、商店街の皆さんとまちなかで働くことの意味を再構築できないかという研究を進めています。基本的に調査では、計測することが大事だと思っています。主観と客観を指標化し、「働きがい」や「やりがい」を可視化しています。
池田さんの研究でも、商店街の皆さんの肌感覚を合わせることで笑顔が生まれています。
現場(まちづくり)✕データ、リアル✕バーチャル、サスティナブル(持続可能性)✕レジリエンス(回復力)、不易流行を総括的に考えると、白か黒かをはっきりさせるということよりも、どこまでグレーなのか、そのグレーはどんな役に立つのかという意味をもっと考えていきたいと思っています。
先程のスマートシティと地域創生をwell-beingでつなぐという考え方にはすごく共感しました。
熊本では、2022年4月に第4回アジア・太平洋水サミットが行われました。そこでは高校生が大活躍し、世界とつながる場でごく普通の高校生が主役になれる、すごい時代がきたなと感じたところです。
先程、渋谷さんから未来への継承というお話もありましたが、そうした次世代につなげる研究をこれからも地域創生Coデザイン研究所の皆さんと一緒に行っていきたいと思っています。
<住民主体が紡ぎだす魅力ある地域社会の実現>
中村
スマートシティの課題として、市民参加し続けていただくために熊本で工夫していることはありますか。
田中
まさに白黒つけないということかと思います。イベントも大切だけど、サスティナブルも大事ということです。
私はよくまちづくりで「閉じつつ開く」という議論をします。閉じると親密になり元気になりますが、排他的になりますし、開くとたくさんの人が交流できますが、一過性になりやすい。
真の持続可能性のためには、地域らしさが大事だと思います。他のところにはなくてうちにあるもの、もしくは、他のところにもあるが組み合わせが異なるものをよく知り、そこから地域を考える時に拠り所になるのがシビックプライドだと思っています。たまたまではなく、よく考えること、感じとることが大事だと考えています。
渋谷
田中さんのお話に共感します。
さらに付け加えるとすれば、一過性のイベントに見えてしまう事にも効用があります。イベントをやったことで今まで無関心だった人に共感していただく機会になったり、地域の反響につながったりしています。商店街だけではなく、学校や行政の皆さまにエビデンスを示しながらご理解いただき、次の展開にサスティナブルに回していくような根ができてきている段階にあります。
なかなか成功はありません。試行錯誤しながら形になり、これからも進化していくと思います。
中村
私たちのような仕掛け人がいなくても、地域の商店街や学生の皆さんの中で、自主的に何かしていこうという動きがあるのでしょうか。
渋谷
そうですね。田中先生の「マチノガッコウ」という動きにもつながっています。
私たちはつなぎや場を一緒に形成してきており、地域をデザインしてきている部分もあります。
その中で主体となる市民の皆さんや地域で働く皆さんが、どう主体的に共創していくかを大事にし、形ができあがりつつあります。
中には反対意見などもありますが、その中でも共通項を見つけて、汗をかきながら頑張っているところです。
中村
反対意見とは、どんな意見ですか。
渋谷
ご高齢のかたから「昔はこうだった」と意見をいただくことがあります。
それは地域で大事にしているものを次の世代に教えていく、つなげることですよとお伝えしています。
xRは一見、デジタルの側面しか見えませんが、地域の大切にしていることをデジタルで色付けしながら、世代間をつないでいくという面をご理解いただきながら進めています。
中村
河村先生の行政でのご経験を踏まえ、熊本での取り組みに対するご意見をお聞かせください。
河村
1つ良いなと思うところは、田中さんの「白黒つけないグレー」の部分です。
白か黒かと決めてしまうと、漏れてしまったり、本質が見えなかったりします。
まちに暮らす方の本質とか、実は…という部分はグレーな部分かと思います。
素晴らしいのは、池田さんのご研究のように、データをしっかり取りながら、アクションリサーチをしていることです。well-beingをめざすスマートシティをしっかりとやっていくためには、データやテクノロジーだけでもだめですし、人びとの声を聞くだけでも見えてこない、真ん中をとるところが重要だと思ったところです。
もう1つ、渋谷さんのお話にあった反対する人が出ることに関連しますが、共創の基本は関係者がそれぞれ利益を実感できることが重要です。
2000年代初頭にコ・クリエーションという言葉が出てきた時に、論文の中では4つの要点がありました。その中で2つご紹介すると、1つは、他者の経験をリスペクト(尊敬)し、共有して、新しい経験をつくる。もう1つが、経験をリスペクトしながら、相手の利益(お金だけではなく精神的な利益も含め)を実感しない限り、共創には参加しないと言われています。
ご高齢のかたの歴史を守って欲しいという思いをくむ、双方の利益を考えるアプローチは素晴らしいと感じました。
中村
南雲さんに、先ほどのご講演で文化・芸術・自己表現やアートとの出会いがあるかどうかが幸せ度合いと深いとのお話がありましたが、熊本の取り組みはいかがでしょうか。
南雲
とても素晴らしい活動だと見ておりました。
本日、お聞きしている中でさまざまな活動をしていく意味で重要だと感じたことが2つあります。
やってみなければ分からないというところを認知されていることが大きいと思っています。意外と人々はまちのことを知らないし、隣にどんな人がいるのか知らない、つながっていないということもあります。自分のまちのことについて体を通じて知る、現場実感を持つことはとても大切なことだと思います。
データはあとから付いてくるところがあり、「データで見てもそうだったでしょう」というような再認識をするための確認ツールのようなものになると思います。
同時に、いろいろな活動をすることは、出会いがあります。
高校生とスマートシティの取り組みを行った時に、「いわゆる手続きはデジタルで行えれば良いが、セレンディピティ(偶然の出会いや発見)をとても期待している」と高校生から言われたことがあります。
活動というのはセレンディピティの大本ですから、熊本の取り組みは、このまちって意外とおもしろいじゃないかと原動力を与えることにとても意味があると思います。
スマートシティは、インフラ的な基盤が無いと始まらないところはありますが、その上にある意外性とか、知らなかったとか、こんな機会があるとか、やってみようとか、そういうところにつながる場を作っていく取り組み、それがまさにWell-beingを開くドアの鍵と感じていました。
田中
南雲さんにそう言っていただけると、熊本の皆さんはとても喜びますね。
私は自身を触媒だと思っています。それに気がついたのは熊本地震でした。災害は悲しい出来事で、しんどいことも多いですが、災害がなければ出会わなかった方とつながったことは、熊本の力にしていかなければいけないと思っています。
南雲さんのセレンディピティのお話は、若い人の声として聞きますし、年上のかたでもそう感じている人はたくさんいます。
いつでも、どこでも、誰でも「変われる」というのは、常々思っていますが、そういう考えにあふれたまちが、クリエイティブなまちだと思いました。
3 シビックプライド(日本都市センターHP) :自分自身が関わって地域を良くして いこうとする、当事者意識に基づく自負心(『「共感」を育むシビックプライド』から第1節『注目を集める「シビックプライド」の可能性』牧瀬 稔氏より)
「都市に対する市民の誇り」である。しかし単なるまち自慢や郷土愛ではなく、「ここをよりよい場所にするために自分自身がかかわっている」という、当事者意識に基づく自負心を意味している。(『「共感」を育むシビックプライド』から第2節『シビックプライドを醸成するまちと市民の接点』伊藤香織氏より)
4 ウォーカブル(国交省HP):居心地が良くあるきたくなるまちなか
■体験講義
地域創生を実践していくポイントとは?
- 地域創生Coデザイン研究所
取締役 Coデザイン事業部長 兼 戦略企画部長
中村 彰呉
<地域創生を進める上で要となる活動>
地域創生Coデザイン研究所が進める地域創生の活動のポイントである①総合的な地域課題へのアプローチ、②地域関係者とのパートナー・共創関係の構築、③地域目標・住民目標の獲得、④地域におけるデータ活用、⑤構想に終わらせない具現化推進(社会実装)から、③地域目標・住民目標の獲得について講義しました。
主語となるのは「地域創生プロジェクト」。プロジェクトが地域目線、住民目線を獲得することが重要である。そのためには、プロジェクトへの地域住民、地域プレーヤーの主体的かつ継続的な参画に加え、地域データを活用した実態把握や関係者との議論が必要と述べました。